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2023/1/19

小口現金とは?その管理方法や管理するときの注意点は?

少額の現金の支出がある場合は、小口現金を置いておくとよいでしょう。しかし、現金を置く以上はしっかりと管理方法を決めて管理していかなければなりません。今回は小口現金の概要や管理方法について解説します。

 

 

小口現金とは?

小口現金とは、日々発生する現金での少額の支出に備えて、社内に用意しておく現金のことをいいます。

 

現金は紛失や横領、盗難などが起こるリスクのある資産です。そのため、なるべく会社に置かないようにするべきです。しかし、現金の支出が避けられない場合は小口現金を置くとよいでしょう。

 

小口現金を置くときは、紛失や横領、盗難などが起こらないように、資産の管理や出納管理をしっかりと行わなければなりません。そのため、小口現金は管理にかかる手間がかかるというデメリットがあります。最近は、キャッシュレス化を進め、小口現金を置かないようにしている会社も増えてきています。

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小口現金の補充方法 「定額資金前渡制度」と「随時補給制度」

小口現金は使用すると残高が減っていくため、補充しなければなりません。

補充の方法には「定額資金前渡制度(インプレスト・システム)」と「随時補給制度」の2種類があります。

 

①定額資金前渡制度(インプレスト・システム)

一週間ごと、あるいは、一か月ごとなど定期的なタイミングで、その期間中に使用した金額を補充する方法を定額資金前渡制(インプレスト・システム)といいます。

 

例えば、一か月の支出額を10万円と見込んだ場合は、まず、10万円を小口現金として支給します。その後、月末までの一カ月間で8万円を使用した場合は、月末に8万円を補充することで、月末時点の小口現金残高は10万円となります。

 

この方法では、補充後の残高は常に一定額となります。定額資金前渡制(インプレスと・システム)には、補充のタイミングが決まっている点や使用した金額を補充すれば残高が一定額になるため、管理者が管理しやすいというメリットがあります。

 

②随時補給制度

タイミングや補充金額を決めずに不足したら補充する方法です。足りなくなったら、適当な金額を補充すればよいため、補充する側の手間はそれほどかかりませんが、補充後の残高は一定とはなりません。

 

「定額資金前渡制度(インプレスト・システム)」と「随時補給制度」はどちらの方法でも構いません。しかし、管理上は、「定額資金前渡制度(インプレスト・システム)」の方が望ましいと言われています。

 

 

 

小口現金を管理するときの注意点

注意点1:小口現金の残高は必要な金額にする

 繰り返しになりますが、現金は紛失や横領、盗難などが起こる可能性があるため、多額の金額を置いておくことにはリスクがあります。

 小口現金は、その期間中に使用することが見込まれる最低限の金額を置き、余分な現金は置かないようにしましょう。

 

 

注意点2:施錠された金庫で小口現金を保管する

 現金は紛失や盗難の対象となりやすいため、施錠された金庫で保管し、必要な人のみが金庫を開くことができるようにしておきましょう。

 少額だからそこまでしなくてもよいのではないか、と思われるかもしれません。

 しかし、たとえ少額であっても、社内で現金がなくなっているということが起こると、「誰かが盗難したのではないか!?」と疑心暗鬼になる場合があり、想定していないような影響が起こることがあります。

 だからこそ、そのようなことが起こらないような管理を行っておく必要があります。

 

 

注意点3:小口現金出納帳を作成する

 小口現金出納帳とは、小口現金の入出金の日付、金額、内容等を記録する会計帳簿のことをいいます。小口現金を使用する以上は、小口現金出納帳は必ず作成する必要があります。

 

 

注意点4:記帳と出納の担当者を分ける

 小口現金は、記帳担当者と出納担当者を分けて、2名以上で管理することが原則です。

 記帳担当者は、小口現金出納帳や総勘定元帳などの会計帳簿に記録します。

 出納担当者は、お金の入出金を管理します。

 

 もし、記帳と出納を一人で行うことができる場合、小口現金から私的な経費を使い、そのことがわからないように記帳をすることで、簡単に横領ができてしまいます。

 

 

注意点5:定期的に小口現金の実査を行う

 小口現金の実査とは、その時点の小口現金の実際在り高をカウントし、記録することをいいます。

 実査を行ったら、実際在り高と帳簿上の残高とを照合し、一致していることを確認します。もし、小口現金の実際在り高と帳簿上の残高が合わないときは、原因を追及しましょう。原因を追究してもわからないときは、帳簿残高を修正する処理が必要となります。

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注意点6:定期的に上長がチェックする

 日常的な管理を担当者に任せている場合であっても、一週間や一か月など定期的なタイミングで、上長自らが実査を行い、実査の記録や小口現金出納帳をチェックするようにしましょう。

 

 

 

まとめ

小口現金の概要や管理方法について解説しました。現金は紛失や横領、盗難などが起こるリスクが高い資産です。管理が不十分の場合は、小口現金が合わなくなるなどの問題も起こります。現金の紛失などが起こったときは、疑われた人が退職したり、場合によっては警察に捜査してもらう必要があるなど、想定していない悪影響が起こることもあります。そうならないためにも、ポイントを押さえた上で、しっかりと管理するようにしましょう。