経理お役立ちブログ

2023/1/16

経理業務のアウトソーシング導入までの流れ

これからアウトソーシング会社を選定して、経理業務のアウトソーシング(経理代行)をしようとするとき、どのような手順で進めていけばよいのでしょうか?今回は経理業務をアウトソーシング導入するときの流れについて解説します。

 

 

経理業務のアウトソーシング導入までの流れ

【STEP1】アウトソーシングの目的を考える

まず、経理業務をアウトソーシングをする目的を考えましょう。

例えば、次のような項目を目的とすることが考えられます。

 

業務の継続性を確保する

経理業務にかかる費用を削減する

コア事業へ人材を集中させる など

 

初めに優先順位を決めておかないと、大事な目的を達成できない結果となってしまう可能性があります。もちろん、結果として、複数の目的を同時に達成することができる可能性はあるでしょう。

 

 

【STEP2】現状分析・アウトソースする業務の決定

自社の経理業務の全体像を確認します。

業務の項目、概要、担当者、期限、成果物などを確認し、現状の経理業務の一覧としてまとめるとよいでしょう。担当者が独自に行なっている業務なども漏れなく洗い出しをしておきましょう

 

経理業務の一覧をもとに、どの業務をアウトソースすると効果的か、アウトソースすることが可能かどうかを検討します。

 

 

【STEP3】アウトソーシング会社を選定する

 まずは、インターネット検索や取引先からの紹介などによって、アウトソーシング会社を探しましょう。1社のみではなく、複数の会社から話を聞いて、最もあった会社を選定する必要があります。

 

 適当なアウトソーシング会社が見つかったら、問い合わせをして、大まかな要望を伝え、自社の要望に対応可能かを確認してください。対応できない可能性もありますし、信頼できないアウトソーシング会社の可能性もありますから、この段階ではあまり詳しい情報は伝えない方がよいでしょう。

 

 

【STEP4】アウトソーシング会社と秘密保持契約を交わす

 商談に進むためには自社の内部情報をアウトソーシング会社に伝える必要がありますが、この時点ではまだ契約がありません。情報漏洩を防ぐためにも、アウトソースする業務の詳細を伝える前に秘密保持契約書を交わしておきましょう。

 

 

【STEP5】アウトソーシング会社へ依頼したい業務内容を伝える

 自社の体制、業務フロー、アウトソーシングしたい業務など詳細の情報をアウトソーシング会社に説明します。

 

 これらを説明しながら、アウトソーシング会社の担当者の能力なども確認しておくとよいでしょう。

 

 

【STEP6】アウトソーシング会社から提案書・見積書を入手する

 アウトソーシング会社から、自社の要望を踏まえた提案書や見積書などを提出してもらいます。

 提案書や見積書が提出されるまでの期間がどれくらい要したかも、アウトソーシング会社を評価する材料となります。

 

 

【STEP7】委託するアウトソーシング会社を決定する

 自社の要望に最も適している提案をしたアウトソーシング会社を委託先として契約の内定を通知します。

 

 

【STEP8】業務の見直し・体制やスケジュールなどを決定する

 選定したアウトソーシング会社と業務の詳細を決めていきます。

 多くの場合、現状の業務を変更せずにアウトソースすることは難しいでしょう。アウトソーシングにあった形に業務を変更することが必要です。どのように変更したらよいかは、専門家であるアウトソーシング会社の意見も聞くとよいでしょう。

 

 

【STEP9】契約を締結する

 業務が決まったら、アウトソーシング会社と契約を締結します。

 契約では、契約期間、業務の範囲や納期、成果物の定義などについて明確にしておく必要があります。

 

 

【STEP10】社内へ周知する

 経理業務をアウトソースすると、経理部以外の部署の業務スケジュールや業務フローにも影響を与える可能性があります。社内であれば、期限を多少過ぎても大目に見ることができていたとしても、アウトソーシングするとそういう訳にもいかなくなります。

 アウトソーシングを行うことやそれにより業務に影響があることを事前に周知し、理解を求めることが重要です。

 

 

【STEP11】テスト運用を実施する

全業務を一斉にアウトソーシング に切り替えすると、問題があったときに、業務が

そのため、通常は、テスト運用を行い、そこで問題点の洗い出しと改善を行った後に本番運用を始めます。

 

テストの実施方法は、次のパターンが考えられます。

・一部門のみを対象としてテストする方法(パイロットテスト)

・アウトソーシング前のやり方とテストを並行して行う方法

 

 

【STEP12】本番運用の開始

テスト運用の結果を踏まえて、必要な改善を行った後、いよいよ本番運用の開始となります。本番運用が開始された後も、アウトソーシング会社との定期的にミーティングを開催し、細かい問題点の有無や改善策について検討した上で、業務の見直しを行っていくとよいでしょう。特に導入初期の段階で、このミーティングは重要となります。

 

 

 

まとめ

アウトソーシングを導入するときの一般的な流れについて解説しました。目的を決めて、手順・スケジュールに沿って導入を進めていかないと、失敗してしまう可能性もあります。計画的にアウトソーシングを導入することが重要です。