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2023/4/11

中小企業の経理は何が大変?課題と解決法を紹介します

経理業務は知識が必要であり、特に繁忙期には様々な業務を並行して進める必要があります。大企業の経理は業務量が膨大で特有のルールがありますが、中小企業の経理にもまた違った大変さがあります。

この記事では、中小企業の経理が大変である理由から、それを解決するための方法をご紹介します。経理担当者はもちろん、「経理担当者が大変そうだ」「経理の残業が多くて気になっている」という経営者の方もぜひ読んで、業務効率化の参考にしてください。

 

 

中小企業での経理は何が大変?

まずは中小企業の経理が大変と言われる理由を、大企業と比較して見てみましょう。

 

人数が少ない

中小企業での経理業務が大変である理由の一つは、人数の少なさです。大企業の場合は業務量が膨大であるため人数が必要で、経理担当者を多く雇用できる財力もあります。しかし中小企業は少人数で経理業務を回している会社が多く、経理担当者が一人の場合もあります。そのため、少ない人員に負担が集中してしまうことが中小企業の経理の大きな課題です。

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業務内容が幅広い

中小企業の経理担当者は、少人数で幅広い内容の業務を行わなければなりません。大企業の場合は掛けられる人件費や業務量が多いため経理担当者も多く、チームで業務を分担しているため、一人あたりの業務の範囲は限られています。しかし中小企業の場合は少ない人数で経理業務のすべてをカバーする必要があります。つまり、一人あたりの業務の範囲は大企業に比べると広くなります。さらに、経理担当者が総務や一般事務など、経理とは別の業務も行っている場合があります。

 

ITツールの導入が遅れている

中小企業は大企業と比べると、会計ソフトや給与計算ソフトなどのITツールの導入が遅れている傾向にあります。ITツールを導入することで効率化が図れますが、ITに強い人材が不足していることや、ITツール導入に回す資金の不足などから、導入していない中小企業もあります。ITツールで効率化できることを人の手で行わなければならないため、経理業務の負担も大きくなっています。

 

 

中小企業の経理業務を効率的に行うには?

中小企業の経理をスムーズに進めるには、限られた人数でいかに効率的に業務を回すかが大切です。そのためにはどのような対策ができるのかを見ていきましょう。

 

中小会計要領を導入する

中小会計要領(中小企業の会計に関する基本要領)とは、中小企業の実態に即した会計ルールとして2002年に公表されたものです。税制と調和した簡潔な会計処理の方法を示しており、経理業務の負担を軽減できます。中小会計要領に従って会計処理を行うことで、自社の財政状況や業務成績を把握しやすくなり、他社との比較もしやすくなります。さらに、金融機関や利害関係者へ正確な説明や報告ができるため、信頼関係の強化にも繋がるでしょう。

 

ITツールを活用する

クラウド会計ソフトや経費計算システムなど、経理業務を効率化するITツールを活用することで、少人数でも経理業務をスムーズに回せるようになります。業務量を削減できるほか、ヒューマンエラーを減らすことにも繋がり、より正確な処理ができるでしょう。クラウドのツールなら初期費用を抑えることができるため、試しに使ってみることも可能なものもあります。

「うちは中小企業だからそんな大層なものは必要ない」と考える方もいるかもしれませんが、少ない人数で回すからこそ効率化や負担軽減を目指すことが大切です。

 

経理業務をアウトソーシングする

経理業務は直接的に利益が発生するわけではないため、「経理よりもコア業務に人員を回したい」と考える経営者の方も多くいます。その場合は、経理業務を丸ごとアウトソーシングすることも一つの方法です。アウトソーシング先は会計事務所や税理士事務所、アウトソーシング会社などがあり、どれも経理のプロが業務を行います。知識や経験が豊富な経理の専門家に任せられるため、正確で迅速に処理してもらえます。また、従業員を雇用するのに必要な人件費のほかにも、募集・採用の手間や教育にかかるコストも削減できます。

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まとめ

人員の少ない中小企業の経理は、大企業とは違った大変さがあります。スムーズに業務を回すためには、幅広い業務を効率的に進めることが大切です。簡潔な会計の方法である中小会計要領の採用や、ITツールやアウトソーシングの活用によって経理業務をコンパクトにできれば、担当者の負担は軽減されるでしょう。自社に合った経理の業務効率化の方法を考えてみてください。