経理お役立ちブログ

2025/5/5

経理アウトソーシングの必要性をチェックリストで判断しよう!

「経理担当者が突然退職して困った!」「経理業務に追われて、本来の業務に集中できない。」そんな悩みを抱えている中小企業が増えています。経理業務は必ず毎月発生するもの。人手不足や担当者の退職リスク、業務の属人化など、経理まわりの課題は放置すると経営全体に影響を及ぼしかねません。そこで注目されているのが「経理アウトソーシング」です。専門家に業務を委託することで、効率化やミスの防止、コスト削減といった効果が期待できます。今回は、経理業務に関しての課題を抱えている方のために、「経理アウトソーシングが必要かどうか」を診断できるチェックリストをご紹介します。

 

 

 経理アウトソーシング(経理代行)とは?

経理アウトソーシングとは、企業の経理業務の一部または全部を外部の専門会社に委託する仕組みのことで、経理代行ともいいます。具体的には、記帳業務、請求書発行・債権管理業務、給与計算業務、支払処理、月次・年次決算業務などを委託することで、社内のリソースを本業に集中させることが可能になります。近年は、人手不足や経理担当者の退職リスク、属人化の課題から、中小・中堅企業やスタートアップ企業を中心に導入が進んでいます。うまく活用すれば、経理業務の効率化を図ることが可能となり、さらにコスト削減に繋がることもあります。

(関連記事)必要に応じて使える経理業務のアウトソーシング(経理代行)

 

 

経理アウトソーシングが必要かどうかをチェックリストで診断しよう!

経理業務をアウトソーシングすべきかどうか、判断に迷っていませんか?
ここで紹介する経理アウトソーシング導入適正チェックリストでは、業務の体制・人員状況・効率性・リスク管理といった観点から、あなたの会社が経理アウトソーシングに適しているかどうかをセルフ診断できます。
当てはまる項目が多いほど、外部委託によって業務改善やリスク軽減の効果が見込める可能性が高まります。
ぜひ一度、現在の経理体制を見直すきっかけとしてご活用ください。

 

▼経理アウトソーシング導入適性チェックリスト

【業務の現状編】

「業務の現状編」では、経理業務が日々どのように行われているかを確認します。業務の属人化や担当者の負担過多、作業の遅れやミスが頻発している場合、現場が限界に近い可能性があります。こうした状況を放置すると、業務の停滞や経営判断の遅れにつながるため、早めの改善策としてアウトソーシングの検討が有効です。

□ 経理担当者が1人しかいない/経理業務が属人化している

□ 経理業務が常にギリギリ、残業も多い

□ 経理担当者の突発的な休みに備える体制がない

□ ミスや漏れが頻繁に起きる

□ 月次決算が遅れがち/年次決算がギリギリ

□ 会計ソフトの操作や更新に手が回らない

 

 【人材・体制編】

「人材・体制編」では、経理業務を担う人員の配置や引き継ぎ体制の有無を確認します。担当者が1人に集中していたり、後任育成やマニュアル整備が不十分な場合、退職や休職といった突発的な事態に対応できず、業務が滞るリスクが高まります。こうした不安定な体制を補う手段として、経理アウトソーシングの導入は有効な選択肢となります。
経理担当者の退職・育休リスクに不安がある

□ 後任やサポート人員の採用・育成が難しい

□ 引き継ぎやマニュアルが整備されていない

 

 【コスト・効率編】

「コスト・効率編」では、経理業務にかかる人件費や時間、作業のムダをチェックします。経理に多くのリソースを割いていたり、転記や手作業が多く非効率な場合は、コストだけでなく経営全体の生産性にも影響を与えます。経理アウトソーシングを活用することで、業務を効率化し、コストを最適化しながら本業に集中できる環境を整えることが可能です。

□ 経理のための人件費・採用育成コストが高いと感じている

□ 業務のムダが多いと感じている/業務の無駄(手書き、転記など)を減らしたい

□ 経理に時間を取られ、本業に集中できない

 

【セキュリティ・リスク管理編】

「セキュリティ・リスク管理編」では、経理データの保管・管理体制や法令対応状況を確認します。書類の管理が曖昧だったり、バックアップが取られていない場合、情報漏えいやデータ喪失のリスクが高まります。また、税制や会計基準の変更に対応できていないと、重大なトラブルにつながる可能性も。専門性の高いアウトソーシング先に委託することで、こうしたリスクの軽減が期待できます。

□ 書類管理・データバックアップが不十分

□ ミスやトラブル時の相談先がない

□ 会計・税務の法改正に対応できていない

 

▼ 判定目安

10項目以上:即検討を!

5〜9項目:一部アウトソーシングから導入を

4項目以下:今後の備えとして情報収集を

 

 

経理アウトソーシングのメリット・注意点

経理アウトソーシングの最大のメリットは、業務の効率化とコスト削減です。専門家に任せることで、ミスの防止や正確性の向上が期待でき、属人化の解消や社員の負担軽減にもつながります。また、急な退職や人手不足といったリスクにも柔軟に対応できます。一方で注意点もあります。導入前には、委託範囲や業務フローの整理、セキュリティ体制の確認が欠かせません。適切なパートナー選びと情報共有体制の構築が、スムーズな運用の鍵となります。

(関連記事)経理業務アウトソーシングの注意点や失敗しないためのポイント

 

 

まとめ

経理業務は企業運営に欠かせない一方で、属人化や人手不足、業務負担の増加など多くの課題を抱えがちです。今回ご紹介したチェックリストをもとに、自社の経理体制を客観的に見直すことで、経理アウトソーシングの必要性や導入のタイミングが見えてきます。いきなりすべてを外注するのではなく、まずは記帳や支払い業務など一部からの委託も可能です。経営資源を本業に集中させるためにも、経理アウトソーシングという選択肢を積極的に検討してみてはいかがでしょうか。