経理お役立ちブログ

2022/8/15

経理担当を雇用する場合とアウトソーシングする場合の比較

近年よく耳にするようになった「アウトソーシング」ですが、経理のアウトソーシングサービスも増えています。経理の膨大な業務量や担当者の退職による人材確保などのお悩みから、興味を持っている経営者の方も多いのではないでしょうか。

この記事では、経理担当者を自社で雇用する場合と、アウトソーシングして外部に任せる場合を比較して、それぞれのメリットについて解説します。ぜひお読みいただき、検討の材料としてお役立てください。

 

 

アウトソーシングが注目される背景

アウトソーシングとは、社内の業務の一部または全部を外部に委託することです。経理のほかにも、営業事務や総務、コンサルティングなど、多岐にわたるアウトソーシングサービスがあります。

広がりの背景にあるのは、少子高齢化による慢性的な人材不足です。15歳から65歳未満の生産年齢人口、つまり働くことのできる人口が減少しているため、企業は人材を確保することが難しくなっています。そこで、企業の保有する人材を最大限に生かすため、バックグラウンド業務などを外部に委託して本業に自社の人材を集中させる会社が増えています。

また、以前と比べると、就職から退職のサイクルも短くなっています。特に経理業務のように、期限が区切られている中で安定して業務をこなさないといけないような業務で、安定的に人材を確保できない場合には、アウトソーシングも重要な選択肢の一つとなるでしょう。

経理のアウトソーシングは「経理代行」とも呼ばれます。導入にはメリットもデメリットもあり、会社の状況によっては、自社で経理担当者を雇用した方が良い場合もあります。それぞれのメリットを比較し、デメリットを理解したうえで導入を進めることが大切です。

 

 

経理アウトソーシングのメリット

まずはアウトソーシングのメリットについて解説します。主なアウトソーシング先は税理士・会計士事務所や経理代行会社などです。

 

1.経理のプロに任せられる

専門的な知識とスキルを持った、経験・実績の豊富な経理のプロが処理を行うため、安心して任せることができます。正確性や迅速性はもちろん、最新の制度や法改正にも精通しており、最適な経理処理をしてもらえることが大きなメリットです。

 

2.必要に合わせて柔軟に運用できる

経理業務には忙しい時期とそうでない時期がありますが、アウトソーシングを利用すれば繁閑に合わせた運用が可能です。忙しい時期だけスポットでアウトソーシングを利用すれば、継続して経理担当の従業員を雇用するよりもコストがかかりません。経理担当者が見つからなくて困っている場合にも、人手不足解消に役立ちます。

 

3.不正を防止できる

特に中小企業では、一人の担当者が経理業務を行っていることも多いため、業務が属人化し「担当者でないとわからない」ということになりがちで、不正が行われることもあります。経理を第三者にアウトソーシングすることで不正を防ぎ、業務を標準化することができます。

 

4.重要な業務に専念できる

アウトソーシングを利用して社内の業務を削減できれば、会社の人材を有効に活用できます。本業に関する業務を行う社員が増えれば、経理だけでなく本業の人手不足解消にも繋がります。また、仕訳などの事務的なルーティンワークをアウトソーシングすれば、経理担当者は資金調達や分析、経営戦略の策定などのより重要な業務に専念することもできるでしょう。

 

5.費用が安く済む

経理担当者を雇用する場合、毎月の給与に加えて賞与、社会保険料、交通費などが必要となります。会社や人材によっても異なりますが、最低でも毎月20万円以上の人件費がかかるでしょう。一方、アウトソーシングを利用すれば、毎月数万円から利用することができるため、大幅な経費削減となります。料金はアウトソーシング先によって様々であるため、利用する場合と従業員を雇う場合の費用のシミュレーションを行ってみるといいでしょう。

 

6.委託先によっては税務などの相談ができる

アウトソーシング先は、税理士・会計士事務所である場合や、税理士や会計士と提携している場合が多いものです。委託先や契約内容にもよりますが、税務相談などのサポートを受けられることもあります。相談したいことがある場合は、契約前に希望に沿ったサービスが受けられるかしっかりと確認しておく必要があります。

 

 

自社で経理担当者を雇用するメリット

アウトソーシングのメリットを挙げましたが、自社で経理担当者を雇用することにもメリットはあります。自社の状況を把握したうえで、どちらがより多くのメリットを受けられそうか検討しましょう。

 

1.自社にノウハウを蓄積できる

アウトソーシングをする場合は業務を外部に任せることになるため、業務のノウハウが社内に残りません。一時的にアウトソーシングを利用し、将来的には自社で経理担当者を雇用したい場合には注意が必要です。しかし、自社で雇用すれば、経理のノウハウや経験を社内に蓄積することができます。

また、規模を拡大していきたい会社は、アウトソーシングする業務内容や処理方法が将来的に大きく変わる可能性もあります。その場合は料金も増えることが考えられるため、ノウハウを持った経理担当者を育てておくことで柔軟に対応できるでしょう。

 

2.各部署と密に連携できる

経理業務は社内の各部署の情報を横断的に管理し、他部署と密な連携が必要な場合もあります。このような業務のできる人材が社内にいれば、会社全体の業務がスムーズになるでしょう。アウトソーシング先にはできないことであるため、現在の担当者の能力を見極めて判断しましょう。

 

3.セキュリティ面のリスクが減る

アウトソーシングを利用する場合は情報を外部に出すことになるため、情報流出のリスクがあります。また、会計ソフトのIDやパスワードの管理によるセキュリティのリスクもあります。自社で経理担当者を雇用すれば、会計に関する重要な情報を日常的に外部に出すことはないため、リスクを減らすことができます。

ただし、自社での雇用であってもIDやパスワード、コンピュータウイルスなどによるリスクはあるため、どちらの場合もセキュリティについては対策を講じておく必要があります。

 

4.急なトラブルへの対応ができる

支払に関するトラブルや取引上の変更点が発生したとき、自社に経理担当者がいれば迅速な対応ができます。アウトソーシングしている場合、物理的に離れているため資料の受け渡しに時間がかかり、電話などを用いてもひと手間増えることになります。一刻を争うような事態に対応しやすいのは、自社で担当者を雇用する場合と言えます。

 

 

まとめ

経理をアウトソーシングすることで、正確な処理や人件費の削減、人材の有効活用など多くのメリットが期待できます。一方で、自社で担当者を雇用するメリットについても認識しておく必要があります。なんとなくではなく、自社の持つ課題や必要なサービスは何か明確にしたうえで、アウトソーシングを検討しましょう。自社の状況を踏まえ、現在の課題を解決できるような経理処理の方法を取り入れることが大切です。