経理お役立ちブログ

2025/9/5
経理はAIと専門家におまかせ!未来の経理のカタチ
日々、経営者や経理担当者の頭を悩ませる経理業務。請求書の発行、領収書の整理、仕訳入力、給与計算、そして年に一度の決算業務…。これらの業務は、会社を運営する上で欠かせないものですが、時間と労力がかかる上に、たった一つのミスが大きな問題につながることもあります。
しかし、近年、AI(人工知能)やクラウド技術の進化により、経理業務のあり方は大きく変わろうとしています。定型的な業務はAIが担当し、人間はより戦略的で高度な業務に集中する。そんな「未来の経理のカタチ」が、今まさに現実のものとなっているのです。
経理業務を劇的に変えるAIとクラウド技術
経理業務の中で最も時間がかかり、ミスの温床となりやすいのが、入力作業です。手書きの領収書や請求書を一枚一枚システムに入力する作業は、まさに膨大な時間と手間を要します。
ここで活躍するのが、AI OCR(光学文字認識)技術です。AI OCRは、紙の書類に書かれた文字を読み取り、データ化する技術で、手入力作業をほぼゼロにすることができます。スキャナーで読み取った領収書や請求書の情報をAIが自動で読み取り、勘定科目まで推測して会計システムに仕訳データとして取り込んでくれます。
さらに、クラウド会計ソフトは、銀行口座やクレジットカードの明細と自動で連携し、取引データをリアルタイムで取り込みます。AIが過去の仕訳パターンを学習し、自動で仕訳を推測してくれる機能も備わっているため、経理担当者は最終的な確認と修正を行うだけでよくなります。
これらの技術を活用することで、これまで経理業務にかかっていた時間の多くを削減することが可能です。
専門家(人間)が担うべき「新しい経理の仕事」とは?
では、AIが経理業務の多くを代行するようになったとき、経理担当者の仕事はなくなるのでしょうか?答えは「ノー」です。
むしろ、AIが定型業務を担ってくれることで、人間はより高度で創造的な仕事に時間を使うことができるようになります。これが、未来の経理のカタチの核心です。
1. 経営の「羅針盤」となる経営分析
AIはあくまで過去のデータに基づいて仕訳や集計を行うことが得意です。一方、人間は、そのデータから未来を読み解くことができます。
例えば、AIが集計した月次試算表やキャッシュフロー計算書を分析し、「この事業は利益が出ているが、資金繰りに課題がある」「今後、この事業に投資すべきだ」といった戦略的な提言を行うことができます。経理担当者は、単なる数字の管理者ではなく、経営者の意思決定をサポートする「経営の羅針盤」となるのです。
2. 外部環境の変化に対応するリスクマネジメント
法改正や税制の変更など、経理を取り巻く環境は常に変化しています。AIは既存のルールに従って動きますが、新しいルールや予期せぬ事態には対応できません。
「来期から消費税率が変更されるので、請求書の発行システムをアップデートする必要がある」「新しい法制度に対応するために、経理フローを見直すべきだ」といった、変化に対応するための柔軟な判断は、人間の専門家でなければできません。
3. ステークホルダーとのコミュニケーション
銀行や税務署、取引先との交渉など、人間同士のコミュニケーションが必要な場面は多々あります。特に、金融機関からの融資を受ける際の事業計画の説明や、税務調査官への対応など、高度なコミュニケーション能力が求められる場面は、AIに代替することはできません。
このように、AIが経理業務の「手足」となる一方で、人間は「頭脳」として、より付加価値の高い業務にシフトしていくのです。
経理の未来を実現するための第一歩
「経理はAIと専門家におまかせ!」と聞くと、なんだか大企業の話のように聞こえるかもしれません。しかし、AIやクラウド技術は、すでに中小企業でも手の届く身近な存在になっています。
例えば、多くの経理アウトソーシングサービスでは、これらの最新技術を導入しています。経理業務の一部を専門家に任せることで、最新のシステムを自社で導入・運用する手間を省きながら、経理業務の効率化と経営分析の強化を同時に実現できます。
「AIの力を借りて、ルーチンワークをなくしたい」 「経理のプロに相談して、会社の経営をもっと良くしたい」
もしそう考えているなら、経理アウトソーシングの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
経理のプロに定型業務を任せることで、あなたはより本質的な業務に集中できます。事業を成長させるための戦略を練ったり、顧客との関係を深めたり、新しいサービスの開発に時間を割いたり。
未来の経理は、単純な作業の繰り返しではありません。AIがデータを生み出し、人間がそのデータを活かして、会社を未来へ導く。そんな新しい「経理のカタチ」が、あなたの会社にも訪れるはずです。
まとめ
経理業務は、AIの力を借りて効率化し、人間の専門家がそのデータを活用してより高度な業務を担う時代へと進化しています。
- AI・クラウド技術:手作業の入力を自動化し、経理業務の時間を大幅に削減。
- 人間の専門家:AIが生み出したデータをもとに、経営分析、リスクマネジメント、対人コミュニケーションなど、付加価値の高い業務を担う。
この新しい経理のカタチは、すでに始まっています。経理の効率化と経営の強化を同時に実現したいなら、経理アウトソーシングは非常に有効な選択肢と言えるでしょう。